様々な症状や治療について

様々な症状や治療
について
ーSymptoms&treatmentー

様々な症状や治療
について
ーSymptoms&treatmentー

様々な症状について

女性特有の大切な身体からのサインを見落とさない為にも、下記のような症状があれば早めに受診しましょう。

下記の症状は病気か感染症の可能性がありますので検査をおすすめします。

不正出血

生理以外の出血はホルモンバランスの乱れや病気の症状として起こります。
子宮筋腫・子宮内膜ポリープ・子宮がんの可能性がありますので、検査をお勧めします。
超音波検査、子宮ファイバースコープなどを使って検査します。子宮頚がんや子宮体がんの検査として細胞診や組織検査があります。

おりものに関する異常

かゆみの伴うおりものの場合はカンジダ腟炎のことがあります。
カンジダについては検鏡で即日判明します。
クラミジアや淋病といった性感染症の可能性がありますので、気になる場合は受診をお勧めします。
PCR検査に提出すると1週間で結果が判明します。
抗原検査は即日結果が判明しますが、検査精度はPCR法に比べると低下します。

月経の異常について

下記の症状はお薬や手術により症状の緩和が見込めます。

月経異常

月経異常には月経困難症、過多月経、月経不順(無月経)などがあります。
子宮筋腫や卵巣腫瘍といった婦人科腫瘍、ホルモン異常が原因のことがありますので一度ご相談ください。

月経困難症

月経困難症は原因が特にない場合も多いですが、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症などが原因になっている場合があります。まず、超音波検査で原因を調べていきます。
特に原因がない場合は低用量ピルやプロゲスチン製剤といったホルモン療法や漢方薬をつかって治療していきます。

※セクシャルデビュー前の女性には内診を行わず、お腹からの超音波検査で診察することも可能です。

過多月経

夜用ナプキンが2時間でいっぱいになる場合や採血で貧血を指摘される場合は過多月経の可能性があります。
子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープが原因のことがあります。超音波検査や子宮ファイバースコープを用いて調べていきます。
手術療法が必要なこともありますが、低用量ピル、プロゲスチン製剤やGnRHアナログ製剤といった薬物療法で治療することも可能な場合もあります。ミレーナ(子宮内黄体ホルモン放出システム)を子宮内に装着することで劇的に月経量を減らすことができます。

月経不順(無月経)

ストレスや体重減少、ホルモン異常など原因は人それぞれです。
その人の状態にあわせてホルモン治療を提案してきます。

月経前症候群(PMS)
月経前不快気分障害(PMDD)

月経前におきる身体的・精神的なトラブルのことです。
原因ははっきりと判明していませんが、排卵後に分泌される黄体ホルモンの変動が関係している説が有力です。
低用量ピルが効果を発揮することが多いですが、漢方薬やサプリメント(トコエル)を使用することも可能です。

治療について

お薬による治療

低用量ピル

■当院での取り扱い:ラベルフィーユ、ファボワール

エストロゲンとプロゲスチンが配合されていて、排卵抑制、精子侵入抑制、着床抑制効果があり、避妊効果を発揮します。シート状になっており1日1錠同じ時間に内服します。

  • 保険適応はありません。
  • まれではありますが、重篤な副作用として血栓症があります。

<費用>1シート 2,000~2,400円

LEP
(low dose estrogen progestin)

■当院での取り扱い:ドロエチ、ヤーズフレックス

月経困難症治療薬として保険適応があります。低用量ピルと同様の作用があります。低用量のホルモンが配合されているので、内膜が厚く育たちません。このため、月経量が減少し、月経痛が軽減します。シート状になっており1日1錠 同じ時間に内服します。

  • 月1回月経を起こす周期投与法以外に、月経回数を減らす連続投与法があります。
  • まれではありますが、重篤な副作用として血栓症があります。

<費用>
LEP(周期法)1シート 1,000円
LEP(連続法)1シート 2,500円

プロゲスチン製剤
(ジエノゲスト)

ジエノゲストは卵巣からのエストロゲン分泌の抑制と子宮内膜の周期的な増殖を抑制するため、月経がなくなります。また、骨盤内の子宮内膜症病巣の増殖を抑える効果もあり、下腹部痛、腰痛、排便痛や性交痛にも効果があります。
副作用として不正出血がありますが、長期使用すれば出血の頻度は減るといわれています。
低用量ピルやLEPに見られる血栓症はありません。
1日2回、毎日内服します。

<費用>1シート 1,200円/月

GnRHアナログ
(レルミナ、リュープロレリン)

GnRHアナログによる治療はエストロゲンを減少させ、人工的に閉経状態にします。このため、偽閉経療法と呼ばれています。低エストロゲンが続くと骨塩量の減少がみられるので、6か月を超えての使用はできません。
副作用として ほてり、発汗、抑うつや不安感など更年期症候群に似た症状が出現することがあります。

ミレーナ
(子宮内黄体ホルモン放出システム)

子宮内に装着することで劇的に月経量を減らすことができます。
外来で数分以内に装着することができます。

  • 出産経験のない方はリングの装着が困難なことがあります。

<費用>
保険適用がある場合 12,000円
(5年間効果が持続します)

手術による治療

子宮内膜ポリープや粘膜下筋腫に対する子宮鏡下手術は静脈麻酔で行うお腹に傷のできない侵襲の少ない手術です。当院では1泊2日の入院で行っています。
子宮筋腫や卵巣嚢腫に対して腹腔鏡手術や開腹手術が必要な場合は専門の医療機関へ紹介します。